地域施設のすすめ

 学生時代に中央線を愛用していた筆者からすると、三鷹といえば・・・中央線特別快速の停車駅、地下鉄東西線総武線の始発駅・・・と、どうしても「乗換え」と「始発」のイメージが強いです。三鷹市在住の方には大変申し訳ありませんが、筆者は最初「三鷹って『三鷹市』だっけ?」と地図を慌てて引っ張りだして、確認してしまいました。というのも、三鷹駅北口にある「むさぶん(武蔵野市民文化会館)」に学生時代に大変お世話になった関係で、三鷹武蔵野市という図式が勝手に出来上がっていたのでした(本当にすみません)。

 では、筆者と三鷹市との接点が全くないのかと言うと、そうでもありません。学生時代に音楽系のサークルに入っていた関係で、三鷹市公会堂と三鷹市芸術文化センターに行ったことがあります(出演者ではなく、聴衆としてですが)。残念ながら、三鷹市公会堂のような多目的利用ができるホールはどこの自治体にもあるので、公会堂については「駅からバスでしか行けないなんて、聴きに行くには不便だな」という印象しか残っていません。市民のための施設とはいえ、市外からお客様を呼ぶには、少し不便ですね。

 一方、三鷹市芸術文化センターは風のホール(中ホール)に行きましたが、個人的に「機会があったらまた行きたい」と思っているホールです。というのも、音楽利用を主目的としたつくりで、こぢんまりとしているホールなので、とても心地よいです。もし三鷹市在住の方で、音楽好きな方がいらしたら、だまされたと思って、一度ホールに足を運んでみませんか。「こんな近場に素敵な空間があったのか」と改めて感じるかもしれません。それから、利用料金も良心的で、アマチュア楽家には心優しいホールですね。最近、風のホールのような音楽利用を主目的としたホールの建設が進んでいるようで、実際に筆者が住んでいる自治体にも2年前にオープンしています。

 これらの地域施設の利点は、都心の施設に比べてチケットの値段が安く、わざわざ交通費をかけなくても、良質の催し物を見ることができるところです。今からホームページ等で情報をチェックして、文化・芸術の秋に備えるのはいかがでしょうか。地域施設もなかなかあなどれませんよ。(た)