NBC消防演習@三鷹車両センター

本日、JR東日本三鷹車両センター敷地内において、自衛消防隊と消防隊が連携したNBC消防演習が実施され、その模様を取材させていただきました。

NBCとは、N(Nuclear)、B(Biological)、C(Chemical)の略であり、放射性物質の漏洩等の核災害や炭素菌の生物剤災害、サリン等の化学災害に対応しています。三鷹署には東京消防庁で9隊しかないという特殊災害対策車が配置されており、こうした災害に対応するために、各種防護服等の専門的な資機材なども装備されているそうです。

今日は車両内で発生した災害という想定で、まずJRの職員の通報からはじまり、車両にはしごがかけられました。陽圧式化学防護服や毒劇物防護服を着用した隊員が車内に入り、被害者を次々と救出します。助け出されてもそのまま倒れてしまう方も多数いて臨場感があり、見ている方も緊張してしまいました。

陽圧式化学防護服(オレンジ色)とは、生物剤や、毒劇物や危険物などの化学物質にさらされた現場で使用する手袋や靴などが一体となった資機材です。ちなみに「陽圧式」とは空気ボンベを使い空気を充満させることで、外から空気や物質が入り込まないようにした状態なんだそうです。

こうした災害では、原因となった化学物質の特定と中和作業も重要です。被害者のための除染テントも設置されました。全員が救出後、車内の除染作業が行われ、安全が確認されたことをもって訓練は終了しました。

訓練はかなりの長時間に感じられましたが、実はわずか20分の短い時間でした。消防署隊員、三鷹車両センター職員、三鷹女性防災リーダーの会、災害時支援ボランティアなどなど総勢100名を超える参加者が、それぞれの役割をきびきびとこなしてらっしゃいました。


今日の訓練のお話を伺った瞬間から、本家本元といえるかもしれません、この映画のこのメロディが頭の中をかけめぐりました。
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