みたか観光ガイド協会の舞台裏

 みたか観光ガイド協会は今大忙しだ。現在大沢の里・歴史と自然散策の旅がレギュラー化、そのほかに太宰の足跡を巡る定例ガイド等も開催している。

 会は市民観光ガイド講座の受講者から生まれた。講座後に懇親会、のちに勉強会となったこの集まりは、今も月に一度の例会として続いている。

 毎月三鷹駅近くの決まった居酒屋で開催される。出席者が揃うと、オーダー前に(しかも30分ほど!)、現在の状況報告や翌月の予定が、代表の小谷野氏からメンバーに伝えられる。また翌月の担当などを調整しあう。互いに譲り合い、けど積極的に、実に民主的なやりかただ。そうしてのどが渇いた頃注文を始める。お店の方も心得たもので、その間はオーダーを取りに来ない。

 この例会は毎回一定のパターンがある。まず席の配置はテーブルの奥が男衆、手前が女衆と大まかに分かれる。オーダーの仕方も、女衆がその時々の出席者の顔ぶれを見渡し、お酒の量から料理の種類まで注文するものを相談して、メモを店員に渡す(必ず男衆から追加の酒の注文がくるのだが・・・)。よって飲みすぎず、メニューのバランスにも気を配られ、勘定もリーズナブル、さすが年の功というものだ。

 飲みが入るとよりにぎやかだ。いろんな話題がそこに飛び交う。しかも多くはガイドに関することだ。前回は下連雀上連雀についてのアツイ議論がかわされた。神田連雀町との関係や、上・下のいわれなど議論が白熱。そもそも、下連雀上連雀の由来がこれほどの議論になる場がほかにあるだろうか。

 ガイド中、しばしば思いがけない質問を受けるそうだ。それゆえ一生懸命なのだろう。

 一見何気ない居酒屋の風景だが、例会はみたか観光ガイド協会の質の高さを生み出す装置となっているようだ。自主的に、民主的に、無理をせず、そして楽しく、といったキーワードは、吉祥寺総合案内所という形で、これからまちの案内をしていく我がまちあいにとっても、きっとキーワードになっていくことだろう。