中高年の自己実現を応援します

中高年が生き生きと働ける地域社会を作りたいと、身近な場所で短期の仕事を斡旋する会社を立ち上げた吉田豊さん。
創業は2006年6月。「(株)ショートワークス」は、中高年が人生の後半をより豊かに過ごすために“天職探し”を応援することが目的だ。特徴は、求人側の都合より求職側の都合をメインにした短時間労働斡旋事業であること。子育てから解放された主婦や、年金ライフを豊かに暮らせるリタイア組に対して、「好きなときに好きな仕事が好きなだけ」できる地域社会環境を作りたい、と言う。

吉田さんが体調不良を理由に、35年間勤めた精密機器メーカーを退職したのは58歳のとき。大規模のリストラが計画されていたが、自ら早期退職を望んだ。その後、3ヶ月間リハビリに励んだあと、八王子市が開く起業家養成セミナー「本気の創業塾」に参加。定年後の人生を豊かに暮らすには「働く」ことは欠くことのできない条件として、「人のために役に立つことはできないか」と考えた。参加するために作成した事業計画書は、地域密着型の事業内容であること、社会貢献として職業を斡旋したいという意欲が高く評価され、受講後に市の認定事業者に選ばれ、創業に至った。

現在登録会員は51名。「中高年からの『働く』を考える」と題するセミナーを開き、参加者の中で共感した人が会員になるという仕組みである。登録会費は無料、求人側への働きかけが吉田さんの仕事だ。

セミナー開催の準備などに追われる中、ITインストラクター養成講座や産業カウンセラー講座に学び、今年3月に資格を取得。更にキャリアコンサルタントの資格も取得するため勉強中だ。自らのスキルを上げるための学習計画は着々と進み、本格的なセカンドライフはスタートした。(文・週刊もしもししんぶん)


定年退職をし、住み慣れた街でセカンドライフを送る団塊世代が元気です。このページでは、東京TAMAタウン誌会の企画により、多摩地域で生き生きと暮らす団塊世代を中心に紹介します。